150年先も、
阿武隈の山とともに

1.研究所について

 あぶくま山の暮らし研究所(Abukuma Sustainable Life Institute, ASLI)は、2020年1月に発足した任意団体です。阿武隈山地に位置する福島県田村市都路町を拠点に活動しています。

 阿武隈地域は、人が作業しやすいなだらかな地形に広葉樹を中心とした山が広がっています。山の利用は、炭焼きからシイタケ原木へと大きく変わりましたが、変わらずに人々の暮らしを支えてきました。

 一帯は、福島原発事故の放射能汚染により深刻な被害を受けました。私たちは、当たり前のように接していた、山の恵みのありがたさや山に支えられた暮らしの豊かさを、失うことによって改めて気がつきました。

 先人が、時代の荒波を越えて山を代々守り伝えてきたように、私たちは、放射能汚染が十分に低くなったときに、今から150年先の世代に手渡せるように、豊かな山の資源を残し、山の暮らしを紡いでいくことを目標にしています。

 

 

2.「阿武隈150年の山」構想について

 私たちは、山の暮らしをとりもどすために、「阿武隈150 年の山」構想を掲げています。150 年には、2 つの意味が込められています。

(1)30年を半減期とする放射性物質セシウム137が3%にまで減る150年後には、阿武隈地域の大部分で、山とともにある豊かな暮らしをとりもどしていたいという願い。

(2)明治維新から150年を迎えた今、これまでの開発を優先した地域づくりの考え方を見直し、それに頼らない新たな山の暮らしをつくり直したいという想い。

 私たちは、阿武隈地域における山の暮らしの歴史を振り返りつつ、目の前の放射能汚染の課題に向き合いながら、豊かな山の資源および文化を受け継ぎ、地域の資源を活かした新たなライフスタイルのあり方を探していきます。

 

 

3.「あぶくまkizuki会議」について

 私たちは、「阿武隈150年の山」構想の実現に向けて、地域の皆さんと一緒に「あぶくまkizuki会議」を開催し、議論、実践していきます。「kizuki」とは、「気づき」と「築き」、「木好き」の3つのキーワードを掛け合わせた造語です。

 先人が懸命に生きた証が豊かな広葉樹の山であるなら、今を生きる私たちは今後どんな山づくりをすべきでしょうか。

 あぶくまkizuki会議では、当たり前すぎて見落としていた地域の財産に気づき、歴史や文化を深く理解しながら、新しい山の暮らしを築きあげていくことを目指します。

 

あぶくま山の暮らし研究所 一同

 

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